投資歴5年のうめぽんです!
「ローソク足」と似た指標で「平均足」というテクニカル指標があります。
平均足は、相場のトレンドを明確に映し出すチャート分析指標で、株式投資だけでなく、FXなどのデイトレーダーにも愛用されています。
視覚的に分かりやすい!というのが大きなメリットです。
この記事では、平均足の特徴や計算方法を解説していきますので、ぜひ活用してみて下さい。
目次
平均足とは?ローソク足との違い
ローソク足は「始値、高値、安値、終値」といった事実の数値を示した指標ですが、平均足は計算式に基づいて作られているため、チャート上でトレンドがとてもわかりやすいんです。
通常のローソク足よりもトレンドがはっきりと出て、視覚的に判断しやすい。
トレンドフォロー系のトレーダーなら、活用している人もけっこういますね。
平均足の特徴は?ローソク足との違いを比較
平均足の大きな特徴は以下の2つです。
- 上昇トレンド時には陽線が連続し、下降トレンド時には陰線が連続する。
- 窓を空けずに平均足が連続している
それでは、ローソク足のチャートと平均足のチャートを見比べてみましょう!
ローソク足チャート
通常のローソク足では、陽線と陰線が交互に出現しているところが多く、ローソク足同士で窓が空いているところも多いため、上昇トレンドなのか下降トレンドなのかを判断しにくいときがあります。
平均足チャート
最初と同じく、ニトリホールディングス(9843)のチャートを、同じ期間でローソク足から平均足に表示を変えてみました。
こちらの平均足チャートでは、陽線と陰線が交互に出ているところが少なく、一度陽線(陰線)に変わると連続して陽線(陰線)が出ているのがわかります。
また、平均足同士で窓が空いていないので、連続性が保たれており、トレンドが上昇か下降なのか把握しやすいという特徴があります。
人間は視覚から入ってくる情報でまずイメージしますからね。
平均足の計算方法は?
それでは、平均足の計算方法を見ていきます。
どのような式で成り立っているかを知ることによって、なぜトレンドが見やすくなるのかがわかります。
どの指標も根拠を知っておくことは、とても重要です。
まず、下の図の通常のローソク足は、単に「始値、高値、安値、終値」の事実を示した指標でした。
引用元:トレーダーズ・チャンネル
ローソク足と違って、平均足は計算によって作られます。
- 始値=(前日の平均足の始値+前日の平均足の終値)÷2
- 高値=当日高値
- 安値=当日安値
- 終値=(当日始値+当日高値+当日安値+当日終値)÷4
平均足の始値
上の図のとおり、平均足の始値は、前日の平均足の実体の真ん中からスタートします。
ということは計算式としては、(前日の平均足の始値+前日の平均足の終値)÷2となるわけですね!
このため、ローソク足のように窓が空いているということがありません。
平均足はトレンドの流れを見やすくする指標です。
なので、「昨日の相場は昨日の相場、そこから一旦真ん中(フラット)に戻して、今日の相場の流れを見よう!」ということです。
平均足の高値・安値
平均足の高値、平均足の安値はローソク足と同じです。
ヒゲの先端が高値と安値になります。
平均足の終値
平均足の終値は、その日の「始値、高値、安値、終値」を足して、4で割ります。
つまり、その日の相場の平均値を算出するのです。
このような理由から平均足と呼ばれているのですね!
この算出した数値が、始値より高ければ陽線、始値より低ければ陰線となります。
この合計してから割り算するというのは、実は移動平均線の考え方と同じなんです。
合計してから割り算する目的は、流れを見たいからです。
激しく上下運動を繰り返す相場の動きに惑わされないために、動きを緩やかにしてトレンドをわかりやすくしたいという意図で活用されます。
こういった理由から、陽線が連続する間、上昇トレンドがあることがわかり、陰線が連続する間、下降トレンドがあることがわかります。
また、実体の大きさがトレンドの勢いを示しており、勢いのあるトレンドは実体が大きくなり、トレンドが勢いを無くすと実体が小さくなります。
一番最初の平均足
平均足の計算方法はわかりましたね。
平均足の始値は、前日の平均足の中心からスタートするということですが、そうなると、昨日、一昨日とずーっとさかのぼっていくと、一番最初の平均足の始値はどうやって決まっているの!?ってなると思います。
- 始値=(前日始値+前日高値+前日安値+前日終値)÷4
一番最初の平均足の始値は、前日の「始値+高値+安値+終値」を4で割り算して計算されます。
平均足の分析手法
コマ足がトレンド中の押し目を教えてくれる。
実体が短く上下にヒゲの伸びた足をコマ足と呼びます。(十字線っぽいのも含む。)
平均足は、このコマ足の出現をトレンド中の押し目として重要視します。
上昇トレンドでは陽線が連続していますが、その途中で陰線のコマ足が出現した場合、その後も上昇が続くことが多いです。下降トレンドの場合は、その逆です。
よって、このコマ足をエントリーポイントとして活用することができます。
平均足とは?計算方法やローソク足との違い:まとめ
平均足は、ダマしが出にくくトレンドを把握するのに重宝する指標です。
ただし、上げ下げを繰り返すボックス相場では、陰線と陽線が交錯して機能せず、ダマしが多くなることがありますので、トレンドフォローで威力を発揮する指標と言えます。
かなり使いやすい指標だと思いますので、ぜひ活用してみてください。
最後まで読んでいただきありがとうございました!